of birth

風の天兵

(1957)
■ 時代劇 中編
(全317ページ)
■ 青葉城が赤原黒兵衛の謀反によって危地に陥った。城主青葉丹波守は、少年忍者風の天兵に、若葉城へ援軍を請う使者を命じた。期限は10日。城を包囲する赤原軍の囲みを破って若葉城へ走る天兵だったが、敵の山彦軍太夫に阻まれ、重傷を負ってしまう。天兵を救ったのは美奈月右近という盲目の剣士だった。怪我のせいで天兵は、若葉城到着が遅れてしまうが、それでも若葉左京守は援軍を出した。だが、すでに青葉城は落城し、援軍を予想していた赤原軍によって左京守は壊滅的な打撃を受けてしまった。自分を責め、自害しようとする天平だったが、武将の一人に意気地無しと諭されて、赤原を討つ覚悟を決める。青葉城の残党狩りの中、天兵らは丹波守の遺児を探そうと躍起になるが、逆に山彦軍太夫の奸計にはまり、多くが命を落とす。軍太夫の手を逃れようとする天兵を追う軍太夫、だがそのとき再び、美奈月右近が現れ、天兵を救った。右近によって軍太夫が傷つき、赤原は、新たな剣士3人を雇うことにした。田良福空造、森加毛之助、そして阿魔野邪鬼の3人だった……『伊賀の影丸』に先立ち、阿魔野邪鬼がここでは剣士として登場する。
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