作品リスト


白竜剣士(1956)

■ 短編
(全54ページ)
■ 備前(びぜん)57万石の城下に白い竜と綽名される大高源之進が帰ってきた。かつては手に余る乱暴者だが、城下一という剣の使い手だった。だが現在の城下には黒い虎と呼ばれる剣士、島田三郎がいた。その島田が道場へ行くと、自分の竹刀の上に見知らぬ竹刀が置いてある。竹刀は腕の立つ順に置かれる習わしだった。そしてその竹刀は大高の竹刀だった。島田は、怒りにまかせて大高の竹刀を床に投げつけた。そこへ大高が現れた。島田は大高に試合を申し込み、大高はそれを受けた。だが島田の様子を見た大高は、なぜか剣を交える前に試合を放棄したのだった……後に「隻影」としてリメイクされることになる作品。
■ 加筆改題:剣竜
S021