of birth

白ゆり行進曲

(1955〜1956)
■ 少女 中編
(全135ページ)
■ 東京から神戸へ引っ越してきた白百合幸子は、転校してきた日にピアノ音楽会の代表に選ばれる。その日の帰り道、偶然一緒になった先生と幸子は、先生の弟、鉄雄がやくざに追いかけられているのに出くわした。ところが、やくざの兄貴分は、幸子の名を聞いたとたんに逃げ出した。 実はその兄貴分のやくざはパンチの健と呼ばれていたが、戦争中に亡くなったと言われていた幸子の兄、健次だった。健次は幸子に出会ったことで改心し、やくざから足を洗おうとする。だが、密輸を密告されることを恐れた組織の親分は、健次の殺害を子分に命じた。殺されそうになった健次を救ったのは、健次を慕う弟分の辰五郎と三次の二人だった。追っ手から車で逃げようとする3人を、偶然通りかかった幸子達はタクシーで追いかけた。後ろから来る車が追っ手だと信じる健次は、山沿いの道で待ち伏せし、タクシーに岩を落とした。事故を起こした車に乗っていた幸子は、幸いかすり傷ですんだが、なぜか右手が動かなくなっていた…… 東光堂から出版された最初の少女もの作品「白百合物語(改題:白百合日記)」を、雑誌用にリメイクした作品。
■ 「白百合物語」のリメイク作品
S009