作品リスト


ちびっこ天使(1963〜1964)

■ 少女 中編
(全218ページ)
■ 天使の卵、チルルとマルルは、天帝さまの言いつけで、善悪を知るために地上に修行に行かされた。チルルは夢野チー子と名乗り、初めて知り合ったすみれの学校に転校生として入った。卵とは言っても天使の素質を備えたチルルは、勉強もできるし、先生の考えていることも解ってしまう。友だちになったすみれの家は、お父さんが病気で、お金に苦しんでいたので、宝くじを当ててあげた。一方マルルは少年の姿をして、銀行ギャングの片棒を担がされていた。いいことだと言われ、銀行から金を盗む手助けまでした。だが、学校の先生に悪いことだと教えられ、今度はその金をすべて銀行に返し、ギャングは警察に捕まる。二人にとって、何がいいことで何が悪いことなのかよく分からないことも多かった。ある日、猛烈なスピードを出した車が、犬をひき逃げしていった。男の後を追ったチルルは、男に文句を言う。男は、倒産しそうな会社の経営者で、不運続き、大きな悩みを抱えていたのだ。そのとき男の背後に黒い影がチルルには見えた。悪魔だった……「魔法使いサリー」に先駆ける魔法少女作品である。サリーよりも年齢が低く、より無邪気な少女魔法使い(実際は天使だが)が描かれている。
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S088